白い罪
公民権運動はなぜ敗北したか
- シェルビー・スティール[著] /藤永 康政[訳]
- 定価2,500円+税
- 四六判 240ページ 上製
- ISBN 4-7705-0209-5 C0098
- 奥付の初版発行年月●2011年04月
●内容紹介
●紹介
『黒い憂鬱』で注目された著者が、公民権運動、新旧左翼運動、戦後民主主義を総括する重要な論点を提示。公民権運動を敗北へ導いたのは誰か。被差別者である黒人と白人リベラルの共犯関係。アメリカ政治の正統性はどこにあるのか。
●訳者の藤永康政氏の師である、佐藤良明氏のブログで、『白い罪』を紹介してくださいました。
http://sgtsugar.seesaa.net/article/205686884.html
●7月3日「朝日新聞」書評欄に掲載されました。
●目次
第1部 白い罪悪感の物語 THE STORY OF WHITE GUILT
- 1 ディレンマ A Dilemma
- 2 原理原則への忠義 Fidelity
- 3 原理原則への背反 Infidelity
- 4 これだけは言えること A Certain Knowledge
- 5 白い罪悪感 White Guilt
- 6 新たな意識 The New Consciousness
- 7 宿命としての人種 Race as Destiny
- 8 人種主義の時代における責務 Responsibility in the Age of Racism
- 9 抑圧の道具としての責任 Responsibility as a Tool of Oppression
- 10 責任の再配分 The Redistribution of Responsibility
- 11 仕事なんかやめちまえ Quitting
第2部 白い罪悪感の浸透 AN EXPANDING GUILT
- 12 白人の叛逆者 White Rebels
- 13 すべては青年に Adolescents All
- 14 権力の蹉跌 Stumbling into Power
- 15 白人優越主義の終焉 The End of White Supremacy
- 16 世界から去ってしまった論理的一貫性 A Coherence Gone Out of the World
第3部 盲目でいるさまざまな方法 THE WAYS OF BLINDNESS
- 17 権力の情況依存性 A Contingent Power
- 18 貧乏に罪なし Blameless Poverty
- 19 盲目の白人 White Blindness
- 20 白人の盲目性とサンボ White Blindness and Sambo
- 21 見えない者の怒り The Tage of Invisibility
- 22 エリートこそ美徳の権化 Elitism as Virtue
- 23 「新たな人間」 “The Nwe Man”
- 24 自滅への道 Self-destruction
第4部 罪からの距離感覚と文化 DISSOCIATION AND CULTURE
- 25 カウンターカルチャー・エスタブリッシュメント The Counterculture Establishment
- 26 文化戦争 A Culture War
- 訳者あとがき
●著者プロフィール
シェルビー・スティール
1946年シカゴ生まれ。スタンフォード大学フーバー研究所研究員。保守派の黒人論客として名高い。著書『黒い憂鬱──90年代アメリカの新しい人種関係』でニューヨークタイムズベストセラー、全米批評家協会賞受賞。その他の著書に『オバマの孤独』などがある。
藤永 康政
1966年生まれ。神戸市外国語大学卒。シカゴ大学歴史学部博士課程、ミシガン大学アフリカン・アフロアメリカン研究所留学。東京大学大学院総合文化研究科博士課程。現在、山口大学人文学部人文社会学科助教授。訳書に『アメリカ、自由の名のもとに』(岩波書店)、『モハメド・アリとその時代』(未来社)などがある。