●内容紹介
紹介ムービーはこちら!
https://youtu.be/VfbUDoJCiOY?si=0rqo3m8cxxfijcSu
「はじめまして。介護士の村上知美です。よろしくお願いします」
初めて会うご家族にそう言ってご挨拶すると、高確率で怪訝そうな顔をされます。
その顔には、「えっ、この人⁉ この人にまかせて大丈夫なの?」という不安がありありと……。
無理もありません。介護士として働き始める前、私は、いわゆる夜の仕事、キャバクラで働くキャバ嬢だったからです。
キャバクラをやめて、介護の専門学校に入学して介護福祉士となり、それからもう20年近く介護士として働いているのですが、見た目は、相変わらずちょっと派手。介護士という職業から多くの人が思い浮かべるイメージと、私はたぶん、かなり違っているのでしょう。
特別養護老人ホームで働き、これまで多くのお年寄りと関わってきました。昼夜を問わず徘徊する人、認知症で会話もままならない人、突然、暴言・暴力を浴びせる人、お皿を放り出したり、所構わず放尿したり……。それでも、その人の人生を知り、その人に合ったケアをしていけば、信頼関係が生まれ、心を通わせることができるのです。
お年寄りが人生を終えるその日まで、「自分らしく生きること」をお手伝いする介護の仕事は、やりがいだけでなく、信頼される喜びや、確かな達成感まで得られる、素晴らしい仕事なのです。
●著者プロフィール
村上知美 (ムラカミトモミ) (著/文)
1982年に山形県で生まれ東京近郊で育つ。18歳のとき夜の世界に足を踏み入れてキャバクラ嬢となり、お店のショーメンバーとしても活躍してナンバー1になる。22歳でキャバクラを引退して、介護福祉専門学校に入学。24歳から介護福祉士として施設で働く。カナダの老人福祉施設を見学したり、介護ヘルパー育成の講師を務めたり、全国ノーリフティング推進協会の学会に同僚とともにチームで出場して優勝をおさめるなどした。現在は不動産業に携わっている。