• 『アーユルヴェーダ健美食』

アーユルヴェーダ健美食

『アーユルヴェーダ健美食』

The Healthful Recipes of Ayurveda

  • イナムラ・ヒロエ・シャルマ[著]
    香取 薫[著]
    彦田 治正[著]
  • 定価2000円+税
  • A5判 160ページ 並製
  • 4-7705-0225-4
  • 奥付の初版発行年月●2018年10月

●内容紹介

アーユヴェーダ料理の決定版。
食べることは生きること。
なにを食べるか、どう生きるか。
古代インドから届く、命を輝かせる美味しいメッセージ――。
 
私たちの身体はすべて、私たちが「食べるもの」で出来上がっている。
そんな簡単なことを、なぜ私たちは忘れてしまったのだろう。
 
日本のアーユルヴェーダ学会を牽引する重鎮イナムラ・ヒロエ・シャルマ医師――日本人で初めてインドのグジャラート・アーユルヴェーダ大学大学院を卒業。アーユルヴェーダ医師の資格を取得し現地で10年開業後帰国――が、アーユルヴェーダの食に対する思想・哲学を、わかりやすく解説。
 
日本のアーユルヴェーダ料理の第一人者、インド・スリランカのスパイス料理を日本に紹介し続けている香取薫が、現地で習得してきた本格的アーユルヴェーダ料理のレシピを惜しげなく公開。
 
アーユルヴェーダで使われる薬草の薬効などの解説を、日本でそれらを実際に育て、研究している彦田治正氏が執筆。
 
アーユルヴェーダは、なぜ「食べること」にこだわるのか……。
人生を明るく楽しく、そして正しく生きることは、なにをどう食べるかにかかっている。
食べることの意味を、とことん追求したアーユルヴェーダの叡智に触れてください。
 
●版元より
なんのために食べるか。なんのために生きるか。
この二つの命題が直結していることを、ここまで明快に言い切った思想・哲学は、アーユルヴェーダ以外、今に至るまでどこにもありません。
 
私たちの身体はすべて、私たちが口にする食物によって作られています。
食べるものによって、体だけでなく、精神や心の持ちようにまで影響が出るのです。
考えてみれば、それは当たり前のことでしょう。
そのようなアーユルヴェーダの思想を、優しい言葉で解き明かすと同時に、見るだけで食べたくなる美味しいレシピを満載しました。
 
手に取ったら買いたくなる本を目指し、写真の美しさにこだわり、全体をスタイリッシュに作りました。
類書(アーユルヴェーダのレシピ本)の中では、最も美しい本になっていると自負しています。

●目次

  1. はじめに イナムラ・ヒロエ・シャルマ    1
  2. アーユルヴェーダ健美食 理論編  イナムラ・ヒロエ・シャルマ
  3. 第1章 アーユルヴェーダにとって健康とはなにか    11
  4.      人はなんのために生きているのか      12
  5.      健康とはどういう状態か      16
  6. 第2章 ドーシャ理論を知り、自分の体質を知る    21
  7.      トリ・ドーシャ理論とはなにか      22
  8.      ドーシャはどうやって作られ、どう変化していくか      26
  9.      ドーシャの乱れによって起きる病気      33
  10.      持って産まれた体質を知ろう      37
  11.      体質チェックテスト      40
  12. 第3章 食事について    43
  13.     食の原則      44
  14.     一日のなかでの食事法      45
  15.     季節による食べ方      49
  16.     オイルについて      51
  17.     肉について      53
  18.     有益な食べ物、無益な食べ物      54
  19.     気をつけるべき食べ合わせ      55
  20.     体質別食事法      57
  21.     酒について      60
  22.     感謝の気持ち      63
  23. 第4章 アーユルヴェーダ健美食 スパイスとレシピ 香取 薫    65
  24.      スパイスとその他の食材      66
  25.      ギーの作り方      78
  26.      タルカのやり方 クミンのタルカ/マスタードシードのタルカ/タルカの作り置き      80
  27.      基本のキチュリー アーユルヴェーダ食の優等生      82
  28.      大根たっぷりキチュリー しみじみ癒されたいときに      84
  29.      ドライフルーツキチュリー ほんのり甘い滋養粥      85
  30.      ポンガル 南インドの伝統料理、白い粥      86
  31.      プラウ スパイス入り炊き込みご飯      88
  32.      ムーングドライダール 緑豆のシンプルな炒めもの      90
  33.      基本のダール 毎日食べたい豆カレー      92
  34.      ウラド豆のにんにく味スープ 体力をつけ、体を芯から温める      94
  35.      ペサラットゥ 朝食に向く緑豆のドーサ      96
  36.      スパイスオイルをかけたサラダ クミンのタルカで消化に優しく      98
  37.      コラサンボーラ 葉野菜のココナッツ味サラダ      100
  38.      野菜を茹でたり蒸したり ギーソースをかけて      102
  39.      野菜を炒めて ギーとスパイスを使って      103
  40.      キャベツ ポリヤル 南インドの野菜炒め 基本      104
  41.      カリフラワー サブジ 北インドの野菜料理 基本      106
  42.      小松菜マッルン ココナッツ香る軽い青菜炒め      108
  43.      冬瓜サブジ とろりとした優しい味      110
  44.      冬瓜のココナッツ味スープ 食欲がない夏に      112
  45.      冬瓜のクールドリンク ココナッツウォーターを使って      113
  46.      ビーツのサーンバール 南インドの豆入り野菜カレー      114
  47.      ビーツクートゥー 南インドの代表的副菜をビーツで      116
  48.      肉入りルビースープ 比類なき最強滋養スープ      118
  49.      ヤギマトンのココナッツシチュー 肉の摂り方のお手本、ケーララの薬膳      120
  50.      トゥラシーの香りの蒸し魚 ハーブを使った香りも薬効も最高の時短料理      122
  51.      コラキャンダ ココナッツ入り青汁粥      124
  52.      コリアンダースープ 大好きな香菜をクミンの香りで      126
  53.      ハニーナッツデーツ 食べすぎ注意の美味しいスイーツ      128
  54.      黒ごまの鉄分補給菓子 女性を元気にする生薬スイーツ      129
  55.      アロエ入りクミン味くず湯 美味しい整腸剤      130
  56.      アロエ入りジュース アロエと果物をスパイスで      131
  57.      キャロットキール 心と体に幸せドリンク      132
  58.      シャターヴァリーを使って アーユルヴェーダの若返り生薬      133
  59.      ジャルジーラー 暑いインドの定番ドリンク      134
  60.      フルーツマサラのすすめ アジア流、フルーツの味わい方      135
  61.      バターミルク用の調合マサラ スパイス入り消化促進ドリンク      136
  62.      ヒーングアシュタクチュールナを常備しよう 調合スパイスの消化薬      137
  63.      パーパル 体によいアルカリ性食品      138
  64.      生姜&消化を助ける知恵 インド伝統のホームレメディー      139
  65.      アーユルヴェーダで特に推奨されるハーブなど 彦田治正      140
  66.      シャターバリー ツボクサ トゥラシー カレーリーフ コリアンダー(香菜)
  67.      鉢植えで育てる      144
  68.      ツボクサ トゥラシー カレーリーフ コリアンダー(香菜)
  69. 第5章 私のアーユルヴェーダ食 香取 薫    146
  70.      おわりに 香取 薫    157
  71.      プロフィール&参考文献    158

●著者プロフィール

イナムラ・ヒロエ・シャルマ
アーユルヴェーダ医師(Guj.Ayu.Univ.,India)。大阪アーユルヴェーダ研究所所長。大阪市立大学医学部看護学系卒。大阪府立成人病センター勤務後、渡印。Gujrat Ayurveda Universityを首席で卒業。日本人初のアーユルヴェーダ医師資格取得者となる。同大学院修了後、現地で10年間開業。帰国後、大阪アーユルヴェーダ研究所、鳥取アーユルヴェーダ研究所を開所。アーユルヴェーダの普及、教育、講演、臨床研究活動などに従事。第30回日本アーユルヴェーダ学会2008大会長 (記念号500頁発刊 参加者600名)、Guj.Ayu.Univ. 元編集委員会委員。日本アーユルヴェーダ学会理事、NPO日本アーユルヴェーダ協会副理事長、Aihore PratiSThAnam、Himani Ayurveda Research Foundation(HARF)顧問などの活躍を続けている。2016年、「国際ヴァイディック会議」でアーユルヴェーダ研究に50年間携わり人類に貢献したとして表彰される(写真はその表彰楯)。

香取 薫
1962年生まれ。インド・スリランカ料理研究家。キッチンスタジオペイズリー主宰。1985年に訪れたインドでスパイス料理に魅せられ、さまざまな地方の主婦たちから本場のインド家庭料理を習う。帰国後、日本の気候や日本人の味覚にあう健康的なスパイス使いを研究。スパイスの普及とインド文化の紹介に取り組む。1992年、料理教室を開設。数多くのインド料理店店主、料理インストラクターを輩出。日本アーユルヴェーダ学会評議員。日本香辛料研究会会員。著書は『5つのスパイスだけで作れる!はじめてのインド家庭料理』(講談社)、『家庭で作れるスリランカのカレーとスパイス料理』(河出書房新社)、『アーユルヴェーダカフェ』(地球丸)など多数。共著に『アーユルヴェーダ食事法 理論とレシピ』(径書房)などがある。

彦田 治正
10代の頃より環境問題や精神世界に興味をもち、自然農法家や宗教家を訪ね歩く。1994年、八重山諸島奥地の人里から隔絶された無人の浜で、狩猟・採集による自給自足的な生活を約1年体験。情報から遮断されたことで、現代人である自分のなかにも、普段、眠ってはいるものの、初めて見る植物の毒の有無や、風の変化で台風が遠くで発生したことなどを、直観的に感じ取る能力があることを体感。2000年にアーユルヴェーダと出会い、その薬草学には人間を心身ともに健康にする力が備わっていると確信し、現在、石垣島で、薬草・薬木を集めた「アーユルヴェーダの森」の創設をライフワークとして、100種以上のハーブを栽培・研究中。アーユルヴェーダのハーブなどを販売する「もだま工房」代表でもある。