タバコ天国
素晴らしき不健康ライフ
●内容紹介
煙のように軽くて、手にとって楽しい、タバコが主役の名随筆、誕生!
和田誠も、勝新も、伊丹十三も、健さんも、チェ・ゲバラも……自由を大事にする人たちは、みんな煙草を愛していた。
あの伝説のカルチャー誌『話の特集』を生み出した著者(喫煙歴70余年)が、愛すべきスモーカー仲間との思い出(全て実話!)を振り返りながら、煙草の魅力・効用・愛について、時にユーモラスに、時に怒りを抑えつつ、軽妙なタッチで綴った洒脱なよみもの。
◎映画や本、珈琲好きの方にもおすすめ!
【主な登場人物(順不同)】
菊池寛/直木三十五/芥川龍之介/吉川英治/吉行淳之介/市川崑/土門拳/川端康成/三島由紀夫/石川淳/安部公房/山口瞳/山田風太郎/柴田錬三郎/五味康祐/ジャイアント馬場/小沢昭一/小松左京/草森紳一/色川武大/井上ひさし/野坂昭如/倉本聰/黒鉄ヒロシ/浅田次郎/五木寛之/永六輔/唐十郎/戸川昌子/田宮二郎/黛敏郎/山口洋子/五木ひろし/灘本唯人/伊丹十三/岩城宏之/岡林信康/吉田日出子/丸山明宏/中山千夏/植木等/チェ・ゲバラ/王貞治/立木義浩/石原裕次郎/三國連太郎/勝新太郎/高倉健/蛸川幸雄/寺山修司/大西信行/浅利慶太/和田誠/宮崎駿/筑紫哲也/久米宏/桂米朝/火野正平/落合恵子/若松孝二/荒戸源次郎/藤田敏八/八木正生/マレーネ・ディートリッヒ/太地喜和子/ばばこういち/山下勇三/嵯峨美智子/安藤昇/池部良/伊集院静/長谷川きよし/樹木希林/内田裕也/淡谷のり子/岸洋子/越路吹雪/筒井康隆/加賀まりこ/美空ひばり/浅川マキ/島倉千代子/ロバート・デ・ニーロ/リノ・ヴァンチュラ/アル・パチーノ/アラン・ドロン/マルチェロ・マストロヤンニ……などなど
前書きなど
世の中の健康ブームほど怪しいものも他にないように思う。
医薬品やサプリメントなどいわゆる健康食品なるものが溢れている。
そんなにまでして求める健康って何だろう。
遊びをせむとや生まれけむ──この言葉が好きだ。
人は皆生まれて遊ぶ動物である。
遊びにはいろいろあるが、楽しみもあるがリスクもある。そこが深い。
『タバコ天国』は、現代では勇気のある書物かも知れない。
でもコソコソ吸わなくてもいいんですよというメッセージを伝えることは案外大切なことではあるまいかとも思う。(本書より)
●著者プロフィール
矢崎泰久 Yazaki Yasuhisa
1933(昭和8)年、東京生まれ。早稲田大学中退。
編集者・作家・ジャーナリスト。
日本経済新聞・内外タイムスの記者を経て、雑誌『話の特集』を発刊。65年12月20日に発売された創刊号のデザインに和田誠、表紙絵に横尾忠則を起用し、以降95年の休刊まで30年間にわたり編集長と社主を務める。反権力・反権威・反体制と言論・表現の自由にこだわり、遊びの精神に溢れ、イラストレーションや写真などビジュアル・デザインにも優れた『話の特集』は、70年代後半には20万部を超え、その後の日本の雑誌文化に多大な影響を与えた。また、プロデューサーとして数多くのテレビや舞台、映画などの制作も手掛ける。
著書に『状況のなかへ』『編集後記』『口きかん─わが心の菊池寛』『「話の特集」と仲間たち』『生き方、六輔の。』(永六輔との共著)『いりにこち』(中山千夏との共著)ほか多数。
喫煙歴は70余年。最初に愛用した銘柄は「ピース」。現在は革命家チェ・ゲバラの名を冠した「チェ(Che)」のレッドを愛す。ただ自由気ままに煙草を喫いたいとの思いから、家族と離れ都内のワンルームで一人暮らしの日々を送る。何よりも自由を愛する、根っからの“遊びの天才”。