『文部省著作教科書 民主主義』──この本は、当時の文部省が書いて、1948年から1953年まで日本で使われていた教科書の復刻版です。
社会学者の西田亮介さんが、この教科書「『民主主義』は、GHQの指示のもと、法哲学者の尾高朝雄が編纂したもので、現在ならおそらく大学で使うにしても難しく感じるほど守備範囲が広く、内容が充実している。民主主義とは何かからはじまり、その留意点、ファシズムや独裁との差異、資本主義と社会主義の対立、日本における民主主義定着の歴史、民主主義を維持する方法論等々、この本を1冊読めば一通りのことはわかる」と論評。
高橋源一郎さんは、西田さんのこの「膨大で、熱気に溢れた教科書のようなものこそ必要ではないか」とする論評に触発されて本書を読み、「圧倒された。これは教科書以上のものであり、また『論』以上のものである」と、2015年4月30日(木)の朝日新聞(朝刊)「論壇時評」で紹介しました。
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